身の回りをスッキリさせたいと思うとき、まず取る行動は「捨てる」ですよね。
いきおいよく捨てていると、ふと「このまま捨てていいのかな…」という罪悪感がいっぱいつまった疑問がうかんできます。
そんな疑問にお答えしたいと思います。
Q. こんなに捨てていいのか?

いいです!心配しなくても大丈夫。
大々的に捨てはじめてしばらくは、迷いながら怖々捨てているので時間もかかるし慎重ですが、慣れてきて捨てることへの抵抗感がなくなってくると、自分でもびっくりするほどの数のゴミ袋ができていたりします。
そこで思うんですよね「こんなに捨ててるけど、いいのかな…?」と。
捨てることに罪悪感を抱くよう、教育されただけ
捨てることに罪悪感を感じてしまうのは、日本人のほとんどが「物を大切にしなさい」と教えられて育ったからです。
「もったいない」という考え方は日本人の美徳かもしれません。
「傷んでなくても値段が高かった物でも、いらないなら捨てなさい」と教えられて育った人はほとんどいないので、正真正銘のゴミを捨てるとき以外、とまどうようになっています。そういうふうにしつけられたからです。
物を大事にするのは当然のことです。
でもそれは不要品と暮らせということではありません。
捨てまくっても必要なものは無意識に残している
量産されたゴミ袋の数を見たら、自分で自分に引くかもしれません。
近藤麻理恵さんの著書を読んで、初めて「祭りの片づけ」をしたときは、45リットルのゴミ袋で20袋ぐらいは普通に出ましたし、本や雑誌は古紙回収のトラックの荷台を占拠するかもという勢いで出ました。
怖くなって、いったん止めたぐらいです。笑
でも、自分では莫大な量を捨てたつもりでも、よく見れば所持品の半分ぐらいはまだ残っていると思います。
そしてどれだけ捨てても、自分にとって必要なものは絶対残しています。
例えばスマホ。1台しかもっていないスマホを、こんなもんいらんわ!とゴミ袋に投げ入れることはまずないと思います。例えば銀行口座の通帳とカード。両方ゴミに出す人はいないと思います。べつに捨てても窓口に行って相談すればなんとかなりますが、面倒なので、捨てる人はいないと思います。
捨てて困る物は、無意識にでもストッパーがかかっていて捨てないようになっています。
Q. もらった物を捨てていいのか?

いいです。嫌いなものをダラダラ置いていても、くれた相手にイラだつようになるだけ。
そもそもですが「捨ててもいいかな…?」と思った時点で、それはあなたにとってゴミです。
他人への遠慮や配慮は大切ですが、自分のことはもっと大切にしてください。
あなたにそれをくれた人も、あなたがゴミを部屋に置いておくことを、良しとはしないはず。
仮に置いておくことにしたとして、毎日「あれ、いらないんだけどな」「部屋に来た人に、私の趣味だと思われたらどうしよう」と思いながら生活するのもなかなかのストレスです。
最悪なのは、最終的にくれた相手をいらだたしく思うようになってしまうこと。長く付き合いたい相手なら特に早く捨てるべきです。
ただ、私の経験上「捨てたい」という気持ちがわいてくる時点で、相手のことをあまり好きじゃないか、あなたの趣味を知らない遠い関係の相手です。人生にいてもいなくてもどちらでもいい存在なので、その人のことより自分の正直な気持ちを優先しましょう。
自分の気持ちに素直に、物を持つことが大事です。
Q. 思い出の物を捨ててもいいのか?

いいです。「捨てていいかな」と思うのは、あまり良い思い出ではないから。見るたびにモヤモヤして、自分で自分を傷つけるのはやめましょう。
繰り返しになりますが、捨てていいか悩む時点で、あなたはそれをゴミかゴミ一歩手前と思っています。大事なものなら捨てていいか悩むことはありません。捨ててください。
思い出はあなたの中にすでにあります。物を見ないと思い出さない思い出なら、思い出さなくても差しつかえない思い出です。安心して忘れてください。
良くも悪くも、物は思い出を吸います。「思い出の品(しな)」という言葉があるくらいなので、物が記憶を呼び覚ますきっかけになることは多いです。
だからこそ、大事に置いておいた方がいい物もあるし、捨てた方がいい物もある。それをよく考えて物を置いておくべきですね。
過去でも未来でもなく、今必要なものを持つことです。
注意すべきこと
唯一気をつけたほうがいいと思うのは、捨てているとだんだんトランス状態になってきて判断が鈍ってくることがある、という点です。
捨てる行為そのものが快感になってきて、なんでもかんでも判断せずに捨ててしまう状態になっていないか、ときどき手を止めてみる必要があります。私はときどきなります💧
一番最初の最初、あまりにも物が多くてもうとにかくどうにかしたい!というときは、あえてそういう状態に身をまかせて「無差別捨て」してみるのもアリかもしれません。
でも、そのまま最後まで片づけを終わらせてしまうのではなく、明らかなゴミが無くなった時点で「無差別捨て」は止め、その後はひとつひとつ手に取って判断しながら捨てたほうが今後の断捨離にいかせます。
なぜ捨てるのか、どこが気にいらないのか、なぜ買ったのか、次に買うときはどんなことに気をつけるべきか。
ただ単にゴミ袋につっこんでいても学べません。捨てるという行為は、言ってみれば買い物の間違い探しなので、考えて捨てることが大切です。
捨てる時に気づくことが多ければ多いほど、買い物上手・節約上手になれます。
捨てていけない物はない
あなたが持っている物の中で、捨ててダメな物なんてありません。
捨てたらダメだと、自分がそう思っているだけなんです。
ミニマリストになろうとするなら、一度その自分ルールを見直してみましょう。
家と部屋のスペースは有限です。あなたの頭と心のスペースも有限です。
有限なスペースをできるだけ快適に使えるように、捨ててみてください。