先日「オタクだけどミニマリストになれた【タイミングと動機】」について書きました。
もう少し詳しく書いてみたいと思います。
「今の状態は不満」だと認める
あなたが「ミニマリストっていいな」と思っているということは、今の状態に満足していないということです。
物が多いと思っている。減らしたいと思っている。スッキリしたいと思っている。
まずは「現状に満足していない」ということを素直に認めてしまいましょう。
オタクは物を買う生き物なので、
「限定品だから」「今を逃したら次いつ手に入るかわからないし」「これ持ってないとファンじゃない!」など、
なんだかんだ理由をつけて、購入することを正当化しようとします(私だ)
でも、そうやって買い物してきたから、今のような状態になってしまっているんですよ。
「望んでオタクグッズに囲まれているはずなのに、それをいいとは思っていないんだ」ということを自覚することが、ミニマリストへの第一歩です。
ミニマリストへの道|思考を変え、実際に行動すること
次は、それを修正する方向へ自分をもっていきましょう。
ミニマリストになるには、今までの考え方を変えて、実際に行動しなければなりません。
ここでお伝えしたいのは、あなたはすごいミニマリストになれるかもしれない、ということです。
もともとオタクはひとつのことに没頭するのが得意。
ミニマリスト的な考え方にぴったりはまれば、ミニマルを極める勢いのミニマリストになれるということ。オタクとミニマリストは対極の存在のように言われますが、私はある意味、超好相性だと思っています。
実際、私は同人誌を3000冊から50冊ほどに減らせましたよ。
なにはともあれ、まずは考え方を変えていくところから始めましょう。
思考を変える
オタクは物を買う生き物です。
「新作」「限定」「予約販売のみ」「再販未定」など、どれもオタク魂をゆさぶる言葉ですよね。わかります。私も片っ端から買っていました。
でも、むやみに買っていたつもりはなくて取捨選択をしていたはずなのに、部屋が物であふれかえっているという人もいるでしょう。
ということは、そもそもその取捨選択のしかたが間違っていたということです。
思考(考え方)を変えるには、「今」と「今後」の2つで考えるといいですよ。
「今もしも」と考える
部屋に人が入っても大丈夫か
突然ですが、ある日あなたは病気になり、緊急手術が必要な状態になってしまいました。
病院からいったん家に戻り、自分で入院の準備をしている時間はありません。そもそも病院から出してもらえません。すでに歩くのもやっとの状態。
「着替えなんて、そんなこと気にしなくていいのっ!お母さんが用意してきてあげるから!」
え…いや…それは…じぶ、自分、で、やる…だって部屋にはオタ…オタクグッ、、ズ、が…、
「ウゥ…」(カラカラカラカラ)←ストレッチャーに寝かされ強制連行
これは実体験です。
今考えてもおそろしい。オタまみれの部屋へ、しかも私が不在中に母が入るなんて、目前に迫った手術よりもよほど緊急事態です。
でも、こういうのって誰にでも起こることだと思いませんか?
オタク歴が長ければ長いほど、グッズの量は増えていきます。
最初は隠せる量でも、だんだんしまいきれなくなります。それに、一人暮らしなどで自分以外の人間が部屋に入ることがめったにないと分かっていれば、どんどん出しっぱなしになっていきます。
そんなときに限って不測の事態は起こるもの。
いざそうなったとき慌てなくていいように、普段から適正量のオタクグッズにしておくべきです。
そうなってから片づけるといっても大変なんです。
ほんと、大変なんですよ!!(叫)
費やしたお金が手元にあったら
オタクグッズが多いということは、それだけお金を使ってきたということ。
グッズ以外にも、イベントへ行くための交通費や宿泊費にも費やしてきたはず。
今まで何回ぐらい行きましたか?
好きなものを応援したいという気持ちを込めてお金を使っている部分もありますが、応援するより、まず自分自身のことを考えましょう。
お金は有限。部屋のスペースも有限。
「あのお金があったら、今これができたのに!」と思ったことことは、今まで何度もあったはず。
夢中になっているときにセーブするのは難しいですが、いずれ後悔する時はやってきます。今は「絶対ない!」と思っていたとしても。
私のように生活費を切りつめまくって物を買っている人は、後悔も大きいですよ。
熱が冷めたときも悲惨です。「趣味」とはそれもひっくるめて「趣味」なんですが、かけてきた金額が大きいと、虚しさもすごいです。
「そこまで好きじゃない」ものを捨てたとしたら
買ったけど実はそこまで好きじゃない、というものはありませんか?
それ、捨てるか売るかしてみたら、部屋はどんな感じになるでしょうか。
あなた自身の気持ちはどうなるでしょうか。
晴れやかな気持ちになりませんか?
オタクは置いておくことと増やすことは得意ですが、手放したり減らすことは超苦手。
少しずつでいいので「選別する」という発想を持ちましょう。
自分が死んだら棺桶に入る量か
ちょっと極端なたとえですが、私はよく考えます。
膨大な量のオタクグッズに部屋を占拠されている人は、これぐらい考えて丁度いいかもしれません。
言いたいことは2つ。
・あの世まで持って行きたいレベルか
・遺品整理のとき家族を微妙な気持ちにさせないようにする
棺おけって、自分が横になったら結構いっぱいです(何の話や)
それにオタクグッズって結構アレなのとかコレなのも多いので、自分が死んだあと、家族に微妙な顔して遺品整理されるよりはいいかなと思うんですよね。
「今後こういう場合は」についても考える
これを買った場合どれと入れかえるか
買うという行為で終わってしまうと、物はさらに増えます。
そして「1個買って1個捨てる」だと、ただの現状維持なので無意味。
「1個買って10個捨てる」or「1個買って大型家具を1個捨てる」など、数と面積を減らすことを考えましょう。
【ランキング付け】はオススメです。
カテゴリー別に、常に自分ランキング5位以内の物しか持たないようにして、他は手放すというもの。
やってみると分かりますが、本当に好きなものなら1位2位と素早く順位が言えるのですが、考え込まないと順位が出せないカテゴリーもあります。ひとつも物が浮かんでこないことさえあります。
覚えてない物は、持ってないのと一緒。処分しましょう。
そして空いたスペースへ、自分ランキングNO.1のものをゆったり飾ってください。
もっと高額で魅力的なグッズが出た場合に買えるか
「急に大金が必要になった場合大丈夫か」ということが言いたいのですが、
私の場合は「病気・ケガで」とか「冠婚葬祭費用で」とか言われても、まぁなんとかなるでしょぐらいで全然真剣になれなかったので、「20~30万ぐらいの超レアグッズが出た場合すんなり買えるか」という問いかけにしました。
むかし実際に、好きだった漫画の作者と「漫画の舞台になった場所をめぐるツアー旅行」というイベントがあったのですが、高すぎて行けませんでした。苦笑
生活費を切りつめたうえ、クレジットカード払いだから来月までにお金が用意できれば大丈夫!という自転車操業だったので、全く大丈夫ではありませんでした。
…オタクって、なんというかこう、振り切ってしまうところがあるのが恐ろしいところ。
幸いそれで問題なく過せたから良かったようなものの、一歩まちがえば死んでしまいます。
もっとハマるものに出会った場合に後悔しないか
今ハマっているアニメや漫画があるのに、ただの可能性で次ハマるものについて考えるのはナンセンスですが、起こりますよねこういうこと。
私も過去に2つほど違う漫画にハマっていて、かなりお金を使ったのに、今は処分してしまって影も形もありません。
趣味や何かにハマることとはそういうものですが、使った金額を考えると虚しさも…。
そのために働いてたのだからと言えばそうなのですが、私はもったいないことをしたと思ってしまいました。
将来の自分のために、考えてお金を使うことも大事です。
行動を起こす
思考を変えられれば、行動を起こすのは簡単です。
行動は3つ
「捨てる・(人に)ゆずる・売る」の3つです。
「新しく買って古いものと入れかえる+捨てる・ゆずる・売る」という合わせ技もアリです。
行動の具体例
今の自分の気持ちにあわせて選びましょう。
今すぐ何とかしたいなら…捨てる・ゆずる
時間と手間がかかっても、お金がほしいなら…売る(買取・メルカリ・オークションなど)
行動しやすくするために
グッズが多すぎるなら、とりあえずゴミ袋へ入れてみる
あまりにも物の数が多いと、どこから手をつければいいのか分からないこともあります。
そんなときは、とりあえずゴミ袋を片手に持って、捨てていきましょう。
物の数に圧倒されている状態で何かを考えようとしても、それは無理です。
「ミニマリストっていいな」と思っている時点で、目の前にある物の大半は、捨てても問題ありません。とりあえず減らしましょう。 ときめくとかどうかとかは、とりあえずゴミ袋につっこんだ後に考えればOK。
でも経験上、そのゴミ袋を見返すことはありません。そのままゴミに出すことになります。
何も考えずに本能に従ってゴミ袋に入れた時点で、あなたの中でそれはもうゴミなんです。物は次から次へと出てくるし、いそがしくて、振り返ってるヒマなんてありません。
もっと言うと、ミニマリストっていいなと思っている時点で、あなたは、あなたのまわりにある物の8割ほどはゴミだと思っているんじゃないでしょうか。
高値で売れる状態にしておく
不要になったオタクグッズは、数千円~1万円などの高値で売れることも多いです。
現金なもので、高く売れると嬉しくなり、一気に物の手離れが良くなります。
売れば、次の購入資金にすることもできます。(ほんとは買わないことが一番いいので、我慢できるなら我慢してください)
高値で売れるようにするには、
・買ってきたときの美しい状態のまま保管しておくこと
・旬の時期に売ること(今人気があるもの、再放送時や映画公開時は値段が上がる)
が大事です。
・フィギュアの箱・ブリスター(フィギュアを包む透明のクッション材)は捨てない
・図書カード・クオカードは未使用でおいておく
・抽選で当たった物は、当選通知なども一式おいておく
などもポイントです。
ミニマリストになるとこういう「置いておく」ことが超苦手になるので、手に入れたらなるべく早く、置いておくか手離すかを判断します。
数を増やさない工夫をする
長年オタクをして思ったことがいくつかあります。
・同人誌は、たとえば買うサークルは5つのみにして、他は友達と交換して読む。(お金と部屋の置き場所を節約)
・フィギュアは自分の好きな顔立ちでなければすぐに売る&好きな顔立ちのものだけ残す
・友達やサークルとの「おつきあい」で買っている物があれば、やめる
今あなたがとっている行動の中で、物を減らせる行動はないか考えてみてください。
物が減らせると、お金もたまっていきますよ。
思考と行動を変える最良のタイミングは、熱が冷めはじめた時
自分の気持ちが自然と変化するタイミングを、逃さないようにしましょう。
ハマっているときに物を処分するのは大変ですが、自分の気持ちが離れつつあるときは、悩んだり無理したりすることなくスムーズに処分できます。
熱狂的だったオタクが、その熱が冷めはじめてグッズを処分したいと思ったら、すごいことが起きますよ。私は同人誌が3000冊から60冊になりました。フィギュアも 20体ぐらいありましたが2体に。Blu-rayにいたってはゼロです。
ちなみに、私の熱が冷めはじめたのは、アニメが終了して、だんだん新しい情報が出なくなってきたことが原因です。それと、頻繁に開催されるイベントや高額なグッズなどを追いかけることに疲れたことも原因です。そこへ、ミニマリストの考え方に出会い、180度方向転換しました。
もちろん今もそのアニメは好きですが、以前のようなオタク生活はしなくなりました。
オタクでミニマリストの私が伝えたいこと
グッズを処分したあと後悔しないの?と聞かれそうですが、なぜか一度も後悔したことはありません。
処分するまでに、この記事で書いたことを自分でよく考えたからですね。納得して、なぜ捨てるのかを理解してから捨てないと後悔するし、同じことを繰り返します。
ただ、物を捨てることは後からでもできますが、つぎ込んだお金を取り返すことはできません。ミニマリストを目指して物を減らすことも大切ですが、その前に、買わないことはもっと大事です。
オタクをやめてミニマリストになる必要は一切ありません。
オタクとミニマリストの良いとこどりで、自分が一番快適な暮らし方をぜひ見つけてください。