就職超氷河期といわれた時代に大学を卒業して16年。
非正規雇用や派遣として、いろんな職場で仕事をしてきました。
仕事をする上で避けられないのが「職場の飲み会」。
「出たほうがいい」とか「出なくてもいい」とか、事あるごとにいろんな人がいろんな場所で発言されていますよね。
でもあれって、非正規雇用や派遣社員にも当てはまることなんでしょうか?
私も長らく「なるべく出たほうがいい」と思っていました。
むしろ立場の弱い非正規雇用や派遣社員こそ、飲み会に出てコネクションを作っておくべきだと考えていたんです。
だから15年間、極力参加してきました。
でも悲しいかな、大間違いでした。
職場の飲み会に参加していた理由
ずっと嫌いな飲み会に出ていたのは、職場での自分の立場が少しでも良くなることを期待していたからです。
・人間関係を悪くしないため
・円滑に仕事できるようにするため
・雇用継続してほしかったから
すぐれた能力もなく、就職超氷河期時代に大学を卒業した私は、16年間ずっと非正規雇用か派遣社員として働いてきました。
非正規も派遣も期限付きの雇用なので、正社員へ登用してもらえなければ最長3年か5年ぐらいで失職しますよね。失職すれば、また仕事を探して面接を受けにいくことになります。
その繰り返しが苦痛で苦痛で、できる限り同じ職場で働き続けたい。
だから職場の人と仲良くなれれば「もうちょっとうちで働きませんか?」とか言ってもらえるかもしれない。
そんな淡い期待をしながら飲み会に参加していました。
でも、飲み会などのうるさい場所に行くのは苦手な私。
ビール瓶片手に上司の席を回ったり、大皿に盛りつけられたお料理を席を立って率先して分けるなど、そういうことは超苦手な人間です。
大声で話さなければ向かい側に座った人の声も聞こえないような場に長時間拘束されるのは、非常にストレスでした。
でもそれで働きやすくなると思っていたのですから、ちょっと救いようがありません。
がんばって参加しても努力が報われることはない
雇用期間が延長されることはない
もちろん毎回参加していたらお金も気力も続かないので、3回に1回ぐらいは断っていましたが、それでも15年間いろんな職場で参加し続けた飲み会。
でも「もうちょっとうちで働かない?」などと雇用延長してもらえたことはありませんでした(爆)
当たり前ですね。
正確には2度ほど言ってもらったことはありますが、そもそも法律で決められたルールがあるので、それをねじまげてでも雇うほどの人材か私は??という話です。
私のしていた仕事は特殊能力が必要なものではなく、向き不向きはあっても誰でもできることなので、わざわざリスキーなことをしてまで雇う必要はありません。
それに上司というのは、自分と自分より上を見て判断するもの。何かのときに、親しさや挙げた業績がどうだったかなどは関係ありません。
私は結構親しくしていた直接の上司に1年前ばっさり切られてしまいました。あまりの言い方にショックを受けましたが、自分の力ではどうしようもありませんでした。
飲み会に参加していようが毎回断っていようが、解雇されるときは解雇されます。当然です。
仕事が円滑に進むようになることもない
普通に考えて、仲良しになったからといって以前は却下された案件が通るようになるかというと、そんなことはありません。「あいつ、いいやつだからなー!」で決裁がおりるわけがありません。
でも長年、飲み会にいかなきゃいけないというプレッシャーにさらされ続けると、こんな簡単な判断もできないようになってしまいます。(たぶん)
もし通るようになったなら、それはいろいろやばい職場なので、即刻お辞めになることを強くおすすめいたします…
「行ったら行ったで楽しいよ?」は本当なのか
飲み会を断ると、その理由をしつこく聞かれたあとに言われるこのセリフ。
行きたくないと思っている場へ、お金と時間と気力を費やして出席して「楽しい!」と思えるのは、ドえm、10回あったら1回あるかなどうかな?ぐらいです。
少なくとも私の飲み会歴15年の統計では、そうなっています。
自分の人生の指標になるような人が飲み会にいれば、楽しいと思います。
目標になるような人や憧れる人がいなければ、お金と時間と気力の無駄づかいです。
職場の飲み会は1回出ればどういう雰囲気かわかりますし、飲み会に出なくても、普段の会話で得るものがなければ、飲み会も相応です。
その時間とお金で、もっと楽しいことができますね。
飲み会にかかる費用と時間【悲しい計算】
私がいた職場は飲み会も豪華なところが多く、1回だいたい4000~5000円、送別会などでプレゼントを渡す等になれば、8000円とかになることも多かったです。
交通費に1日1500円ぐらいかかっていた私は、0.7~1日分のお給料が飛んでいくことに。
2次会は別途徴収されますし、田舎で最寄駅からの最終バスが早く終わるので、タクシーに乗らなければならないことも。大抵は途中で席を立ちますが、それが出来ないこともありました。
ただ、それは全て意思の問題でした。
飲み会に費やした膨大なお金と時間があれば、もっと別のことができたはず。ストレスを抱えながら、出なければいけないものだったのか?
お金も時間も、自分のために使うべきです。
歓迎会・送別会・結婚祝・出産祝・バレンタイン・誕生日…ここはどこ?あなたは親戚?
飲み会だけならまだしも、私たち親戚でしたっけ?という職場は結構ありました。
有志でされるならともかく、お金を徴収しに回ってこられるという…。
数百円ぐらいならお祝いごとだからと思うのですが、5000円、8000円と取られてしまうと、時給1200円なのに今日は私は何のために働きにきたのかな?となってしまいます。
そんなところだけ正規雇用扱いしてくれなくていいのですが、今後一切お付き合いが生まれようもない人たちに、ずいぶん奉仕してしまいました。
ボランティアはもっとほかでやるべきです。
組織や上司のために労力とお金をかけても、リターンはゼロ
親しくしていた上司に1年前ばっさり切られてしまったという話を最初の方で書きましたが、それをきっかけに、自分の働き方を見直しました。
決めたことは3つ。
嫌なことはしない
仕事は淡々と
受け取る報酬以上のことはしない
iPhoneのメモアプリに入れて、事あるごとに見返していました。
去年は仕事内容も上司も特にハードだったので、とりあえず目の前にあるタスクを淡々と片づけていくことに集中しようと思って、この3つを心の支えにしていたところがあります。
飲み会は行かないことにしました。
そもそも中途半端に行ったり行かなかったりするから誘われるわけで、最初から「行かない」というポジションを確立すれば、そのうち誘われなくなります。簡単です。
結果、だいぶ楽に過ごせました。
飲み会に出るか出ないかで、立場が良くなったり悪くなったりすることはありません。
正社員ならそんなことはないのかもしれませんが、非正規雇用や派遣の立場にとって、飲み会はそれ以上でもそれ以下でもありません。飲み会を重要視しすぎでした。
これからは自分の時間をもっと大切にしたいと思います。